いつもお世話になっております。事務局です。
12月も早いものでもう中旬ですね。寒さもより厳しくなってきました。
皆様、温かくしてお過ごし願います。
先日、沖縄内観研修所から絵本内観ワークショップの印象記のご寄稿があり、紹介させていただきました。その感想を自己発見の会会員の方からいただきましたので、ご了解の上、紹介させていただきます。また、この方は「インタラクティブ・フォーカシング」のワークショップにも参加されたそうでして、とても興味深かったのでこちらの概要と感想も無理をお願いして書いていただきました。ありがとうございます!お楽しみいただけましたら幸いです。
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絵本内観ワークショップ印象記の掲載ありがとうございました。とても興味深く読ませていただきました。また、写真からも会場の雰囲気を感じることができてよかったです。
岡山でマザーリーフのお二人とご一緒させていただいた時は、ほんの短い時間だったのでマザーリーフの活動や絵本内観についてはもっと知りたいと思っていました。沖縄で研修会を開催し、印象記を書いてくださって、本当にうれしいです。
でも、絵本内観はいつどなたがおこしたのかとか、絵本選定方法とか、ファシリテーター養成方法とか…知りたいことはどんどん出てきます。ファシリテーターの「傾聴」「共感」「質問力」、場の安心感(拒否もあり)等が、内観面接者にも必要な力と感じられたようですね。私も、内観面接者としてやっていくうえで、自分の「内観」が大切なのは勿論ですが、内観以外の体験もとても重要だと思っています。
ちなみに、11月始めに青森市で行われたインタラクティブ・フォーカシング研修会に参加してきました。とても充実した素敵な雰囲気の研修会でしたので、簡単にではありますが、概要と感想を述べてみたいと思います。
インタラクティブ・フォーカシング印象記
「弘前公園東門と紅葉」
11月始めに青森市で行われたインタラクティブ・フォーカシング研修会に参加してきました。とても充実した素敵な雰囲気の研修会でしたので、簡単にではありますが、概要と感想を述べてみたいと思います。
「インタラクティブ・フォーカシングの体験的理解(中級編)-カウンセリングの新たな展開と対人スキル向上-」
・日時 11月1日(水)2日(木)10:00~17:00
・場所 青森保健大学
・講師 インタラクティブ・フォーカシング・マスターティーチャーの前田満寿美先生、伊藤三枝子先生
・参加者 12名(2日間通しで参加)
中級編ということと、体験中心にしたいという主催者の思いから、オリエンテーション、小講演後は全て実践というプログラムでした。
インタラクティブ・フォーカシング(以下IF)についてハンドブックでは、次のように紹介しています。
IFは、ロジャースの提唱したクライエント中心療法とその共同研究者でもあったジェンドリンのフォーカシングをもとに、ジャネット・クラインにより1990年代に考案されました。ジェンドリンは、セラピーを行う上で一番重要なのは、「安全で本物で信頼できる人間関係が成立していること」として、人がそこに居る意味を強調しています。技法としてのフォーカシングでは、フォーカサー自身がフェルトセンスといかに関わるかが中心に組み立てられており、2人の間の相互作用は、自然に起こっている可能性はありますが、枠組みには取り込まれていません。IFは、2人が内側の感じに触れながら、且つ本物の自分でいながら、相互に作用しやすくなるようにという意図をもって技法化されています。加えて、ジェンドリンがセラピー論で強調した点が具現化されることをも意図した手順になっています。
人を代えながら2人、3人組を作り実習しました。近づくエクササイズ、間をとる実習、沈黙のリスニング、伝え返すリスニング、フォーカサー・アズ・ティーチャー、シングルウィングの実習、カラーズ、肯定的な言葉かけ等々です。
IFの深いセッション体験をするには、「4つの大切な基盤」のそれぞれを体得しておく必要があります。とハンドブックに書かれています。
4つの大切な基盤
①安全な環境
自分の安全は自分で守る。相手を思いやる(攻撃・批判・非難なし)。話の内容を口外しない。謙虚さ。
②ボディセンス
常にからだの感じに触れながら聴き、話す。言葉をからだの内側に響かせながら確認する。
③共感的なリスニング
自分にも相手にも共感的に思いやりといたわりの気持ちをもって聴く。「二重の共感のとき」には、相手の内側にあるものを自分の内側に取り込み、相手の立場に立ってエッセンスを短く表現する。
④話し手が教え手(フォーカサー・アズ・ティーチャー)
話し手が聴き手に、このように聴いてもらいたいとお願いする。
「4つの大切な基盤」の共有とファシリテーターのお二人のリードがあったお陰で、とても居心地のいい研修会でした。話し手となったときには、ごく短く制限された時間の中でなにをどのように話すか考えたり、話の内容を今どのように感じているかを話したり、聴き手に「今の言葉をゆっくりもう一度言って下さい」とリクエストしたり、聴き手のときには、話し手の話から触発されて内側に湧き出たことを話したりしました。どれも新しく刺激的な体験でした。
IFは、「話し手が話し、聴き手が聴く一つ一つのやりとりが相手の反応を取り込んで進める双方交通であり、その中での相互作用が重視される。したがって、双方の内的作業が促進されていく。」(ハンドブック)とあるように、話し手と聴き手それぞれが主体性をもって対等に協働作業を進めるところに特徴があります。
1、2分の短い時間の話を聴いて、私の内側に動く何かを捉えられるのだろうか、それを言葉にできるのだろうか等の心配もありましたが、感じたことを言葉にして伝えることができました。また、聴き手になった方から返していただいたエッセンスは、新たな私自身に気づく大きなきっかけになりました。
IF習熟のためには体験的練習が必要だそうです。是非また機会を得て勉強していきたいと思いました。
ハンドブック
インタラクティブ・フォーカシング
からだに根ざした深いコミュニケーションを学ぶ~傾聴・共感・癒し~
監修 近田輝行
共著 前田満寿美 伊藤三枝子
発行 インタラクティブ・フォーカシング学習会
事務局 〒272-0823 千葉県市川市東菅野1-9-1
FAX 047-336-3410
「りんご公園から見た岩木山」
ありがとうございました!
津軽では来年9月に内観療法ワークショップが開催されるようです。
日時:平成30年9月29日(土)、30日(日)
場所:いわき荘(弘前市百沢)
皆様、来年の9月は是非、津軽にお越しください。ありがとうございました!